0月16日(土)、箱根駅伝の出場を賭けた予選会が行われた。
レースは午前9時に陸上自衛隊立川駐屯地をスタートし、立川市街地を通り抜け、国営昭和記念公園内にゴールする20kmのコース。今大会からコース変更により、市街地の距離が約2km延び、昭和記念公園内の距離が短くなった。
この日は、朝から10月とは思えない暖かさで、高速レースが予想されるも、選手にとっては気温上昇が心配された。
昨年、18年連続で出場していた本戦出場記録が途切れ、悔しい想いをしただけに、今大会には、選手をはじめ応援する側にも並々ならぬ緊張感がはしる。
レースは、各校12人が走り、上位10人の合計タイムで上位6校が決定。そして5月に行われた関東インカレの総合順位とエントリー数をポイント化して換算した「アドバンテージタイム」を合算したタイムで残り3校が決まり、合計9校が予選を通過し本戦へ出場することができる。
今年は36校、計415名ものエントリー選手が箱根路への想いを馳せ、澄みきった秋空のもと一斉にスタートをきった。
スタート後、天野選手が神大集団の先頭に。外国人選手に続く先頭集団を懸命に追いかける。5km地点通過順位は、第2位。順調な出だしである。
そしてレース中盤~後半、暑さによりレース全体がペースダウンするなか、神大の15km地点通過順位は第6位。その後、全選手が必死で走りぬき、キャプテン小杉選手が神大勢のなかではトップでゴール。続いて、天野選手、坪内選手とゴールした。
各大学10人の選手がゴールした順に、ゴール地点に設置されたオーロラビジョンに大学名が映し出されていく。神大の10人のゴール到着順位は10位…。マネージャーによるタイム集計でも、通過ギリギリの順位が予想された。アドバンデージタイムを30秒しか持たない神大にとっては、苦しい状況だ。
そして、すべての選手が走り終えてから約1時間が経過し、いよいよ結果発表の瞬間となる。選手たちを囲む応援にかけつけた神大関係者やOBも固唾を呑んで結果を見守る…。
「第8位 神奈川大学!」
1年越しで待ち望んだ歓喜の瞬間。選手はもちろん、応援にかけつけてくださった全員で、歓声をあげて喜んだ。ふと見ると涙ぐんでいる人もたくさんいる。
今回の結果は、タイムや順位を見ると、決して満足のいく結果ではなかったかもしれない。それでも、1年前本戦への出場権を逃してから、毎日、試行錯誤を繰り返しながらチーム改革に取り組んだ選手・マネージャーのひとつの結果が出たといえる。それには、素直に喜びを表現したい。
そして、神大駅伝チームは、本戦でのシード権獲得に向けて次のステップへと歩み始めた。「戦国駅伝」と称されるように、神大にとっても厳しい時代が続いているが、一つの大きな壁を乗り越えたこのチームであれば、きっと箱根路で「神大らしい」走りを見せてくれるだろう。そう、私たちは信じている。
朝早くから沿道で応援してくださった皆さま、テレビ放映やインターネット等で応援してくださった皆さま、本当にありがとうございました。 神大駅伝チームへ、今後とも温かいご声援をよろしくお願いいたします。
※この「観戦記」に掲載の画像は、すべて神奈川大学撮影。
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