1月2日・3日、東京・大手町から箱根・芦ノ湖を往復する「第101回東京箱根間往復大学駅伝競走」(以下、『箱根駅伝』)(往路5区間107.1km、復路5区間109.6km、計10区間217.1km)が行われ、本学の駅伝チームは2年連続55回目の出場となった。
中野剛新監督体制1年目となる今年度。練習内容の見直しなどを図り、強さを求めてチームの底上げに注力してきた。結果として2年ぶりに全日本大学駅伝の切符を掴み、勢いそのままに厳しい予選会を突破し、箱根駅伝本大会への出場権を手にした。前回大会で100回を迎え、新たなスタートとなる第101回大会は、昨年以上の大声援の中開催された。
1区に起用されたのは、全日本大学駅伝でも1区を走った大岩蓮選手(人間科学部2年)。スタート直後に1名の選手が飛び出す展開となったが、大きな集団で落ち着いてレースを進めた。15㎞過ぎペースが上がり集団が縦長になると、集団から遅れ始めた。後半、12月のコンディション不足の影響を受けてしまったが、力を振り絞る懸命な走りで2区へと襷を繋いだ。
各大学の主力が集う花の2区に起用されたのは、第100回大会では4区を走り、今年度は3年生エースに成長した宮本陽叶選手(人間科学部3年)。スタートから単独走となる苦しい展開であったが、懸命に前を追いかけた。最後まで前の集団を捉えることはできなかったが、区間17位でまとめ20位で3区に繋いだ。
襷を受け取ったのは前回大会10区を走り、区間8位の快走を見せた酒井健成選手(人間科学部3年)。今大会は往路3区での起用となった。2区同様、スタート直後から集団を捉えることができず前半は苦しい単独走となった。後半、他大学の選手がペースを落とす中、粘りの走りで懸命に前を追った。平塚中継所では19位の大学との差を詰めて4区に繋いだ。
山登りへと繋がる起伏の続くコースの4区。昨年とは異なって気温が上がる中、襷を受け取ったのは全日本大学駅伝で区間1桁の快走を見せた近藤大智選手(経済学部2年)。5km付近、23秒差あった前の大学に追いつき、そこから並走を続けた。15km過ぎで並走していた選手を徐々に引き離したが、後半ペースを上げきれず逆に差を広げられる形となった。一時は19位に浮上したものの、小田原中継所20位で5区へ襷を繋いだ。
過酷な山登りの5区を担ったのは、みなとみらいキャンパス初の箱根ランナーとなる三原涼雅選手(国際日本学部2年)。10km地点まで淡々と自らのペースで登り1つ順位を上げると、12km手前では後ろの選手と1分の差をつけた。そこから懸命に前を追うと、フィニッシュ直前で意地のスパートをみせ、さらに1校、前を走る選手を抜きゴールテープを切った。往路はシード権まで5分36秒、総合18位でのゴールとなった。
脚への負担が大きい過酷な山下りの6区に起用されたのは、1年生で唯一の出場となった上田航大選手(人間科学部1年)。本学と学生連合を含む7校が一斉スタートとなった。3.8kmあたりで集団から離されたが、下り始めた7km以降、積極的な走りで集団に追い付き、抜け出した。中継所までの残り3kmは単独走となったものの、ペースを落とすことなく区間6位の快走で7区に繋いだ。
7区は2年連続の同区間となった新妻玲旺選手(人間科学部2年)。6区の良い流れに続き、余裕を持った走りで10km地点を通過した。しかし、後半はペースが上がらず、他大学の選手に追い付かれてしまった。結果的に順位を1つ落としたが、最後まであきらめない走りを見せ、前の大学が見える位置で8区に繋いだ。
後半に遊行寺の登り坂がある8区を任されたのは、箱根駅伝初出場の西坂昂也選手(人間科学部3年)。後半に向けて落ち着いて走り始めたが、なかなかペースを上げることができず、前との差が広がってしまった。15km以降、表情が苦しくなったが順位を落とすことなく最後まで走り切り、総合17位で9区へ繋いだ。
9区に起用されたのは、練習生として駅伝チームの門を叩き、猛練習に励み着実に走力を高めて10名の切符を勝ち取った志食隆希選手(経済学部3年)。序盤から安定したペースでレースを進めると、10kmあたりで前の大学に追いつく。23㎞の長丁場で、15km以降はさすがに苦しい走りとなったが最後のスパートで順位を上げて、総合16位で10区へ繋いだ。
9人が繋いだ襷を胸に、最終区間の10区を走るのは初出場の滝本朗史選手(人間科学部2年)。走り始めてすぐに後ろの選手に追いつかれ、10km過ぎからは徐々に離されてしまった。ペースが上がらず、脚が痙攣してしまうなどのアクシデントがありながも、何とか無事に大手町まで襷を繋いでゴールした。復路では1つ順位を上げ、総合16位でゴールとなった。
往路で流れを作ることができず、復路で巻き返しを図ったものの悔しい結果となった第101回大会は、往路18位、復路17位、総合16位で幕を閉じた。来年度は今大会出走した10名を中心にさらに戦力を加え、今大会の悔しさを糧に予選会に挑んでいきたい。
大岩選手 コメント
応援ありがとうございました。1区で出遅れてしまい、後続の選手に勢いをつけることができず申し訳なかったです。期待に応えることがでませんでしたが、来年必ずリベンジし、チームに貢献できるよう頑張っていきます。
宮本選手 コメント
応援ありがとうございました。予選会ではDNF(途中棄権)となってしまい、不安や葛藤がたくさんありました。それでも花の2区を任せていただき本当に幸せでした。各校のエース達と戦う覚悟をもって挑みましたが、前も見えない、後ろもいない中を無事走りきることができたのは、沿道からの応援や支えてくださった方々のお陰だと思います。記録としては自己ベストで走ったのにも関わらず順位がついて来ず悔しいので、来年もう一度シード権獲得も含めて挑戦したいです。一回り、二回り成長して箱根に帰ってきます。
酒井選手 コメント
2日間、朝早くから応援ありがとうございました。直前の怪我で不安があるスタートになってしまい悔しい、走りになってしまいました。来年は自信を持ってスタートラインに立ち、チーム全体でシード権を狙います。これからも応援よろしくお願いします。
近藤選手 コメント
応援ありがとうございました。今回、襷を受け取って1つでも順位を上げようと思い、スタートから攻めの走りをしました。前に追いつくことはできましたが、最後まで押し切ることができず悔しい走りになりました。この悔しさを糧にして1年後、自分はもちろんですがチーム全員で1回りも2回りも強くなって箱根駅伝に帰ってきます。これからも応援よろしくお願いします。
三原選手 コメント
沿道からの応援が力となり、最後まで走ることができました。個人としては夏に大きな故障をしてしまい、十分な練習ができていないまま大事な区間のスタートラインに立つことになり、何も結果を残すことができず悔しかったです。練習を継続し来年は箱根駅伝に出走するだけでなく、流れを変えられる選手になるよう頑張ります。今後とも神奈川大学の応援をよろしくお願いします。
上田選手 コメント
2日間応援ありがとうございました。シード権獲得までの流れを作り直そうと意気込みスタートしました。一斉スタートでしたので集団の流れを使って登り、得意な下りからペースを上げることができました。目標だった神大記録を更新できませんでしたが沿道から聞こえる応援のおかげで、順位を上げる走りができました。1年かけて、次大会でシード権を取るための準備を行います。今後とも神奈川大学のご声援、ご支援よろしくお願いします。
新妻選手 コメント
前回大会に引き続き7区を走らせていただきましたが、今年も悔しい結果になってしまいました。次の箱根では悔し涙ではなく嬉し涙を流せるように、準備をしたいと思います。応援ありがとうございました。
西坂選手 コメント
応援ありがとうございました。苦しいところでとても力になりました。12月に入ってから良い状態で練習をすることができず、自信もってスタートすることはできませんでしたが、現状の力は全て出しました。次シーズンは最後の一年となるので最上級生として結果を出し、今回の経験を必ず活かします。来年は8区の大学記録と区間5位以内を視野に入れて取り組んでいき、シード権を必ず獲るために貢献します。
志食選手 コメント
2日間に渡り本当に沢山の応援をいただき、ありがとうございました。神大が下位に沈んでいる中でも、絶え間ない声援をいただき背中を押される思いでした。このような幸せな時間を過ごすことができて感謝の気持ちでいっぱいです。来年度はもっと面白い駅伝を皆さんにお見せできるように頑張ります。これからも応援よろしくお願いします。
滝本選手 コメント
沿道からの沢山の応援本当にありがとうございました。9区の志食さんが流れを作っていただいたのに最後に2人も抜かれてしまい、自分の力の無さを痛感するレースとなりました。初心に帰り、来年度はもっと強くなって帰ってきます。
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