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ROAD TO HAKONE

2021.01.08

第97回箱根駅伝 観戦記 -総合13位 シード権獲得ならず-

1区で4位と良い流れを作った呑村選手のスタート前
写真提供:関東学連1区で4位と良い流れを作った呑村選手のスタート前 写真提供:関東学連

観戦記

新春の1月2日・3日、東京・大手町から箱根・芦ノ湖を往復する「第97回東京箱根間往復大学駅伝競走」(以下、『箱根駅伝』)(往路5区間107.5㎞、復路5区間109.6km、計10区間217.1㎞)が行われ、本学の駅伝チームは11年連続52回目の出場となった。

今年度は、3年生、1年生が多くエントリーされる若い世代がメインとなるオーダーとなった。新型コロナウイルスの影響に苦しめられた1年だったが、シード獲得を目指し、制限された中でも日々の練習に懸命に取り組んできた。

【1区】

例年とは異なりスローペースでのスタートとなった1区。そこに柔軟に対応したのは、今回、箱根駅伝初出走となった呑村大樹選手(人間科学部3年)。序盤から中盤では集団が崩れることなく、全ての学校がまとまったまま進んだ。そして17㎞過ぎの六郷橋を起点に他大学の選手が仕掛けると、有力校を含め集団は徐々に崩れ始めるが、呑村選手は渾身の粘りを見せ何とか食らいついた。最後の1㎞でラストスパート合戦へと進むと、最後まで果敢に攻め、トップと17秒差の4位という好記録で2区へと襷を繋いだ。

【2区】

2区に起用されたのは、前回大会で5区山登りを経験した井手孝一選手(人間科学部4年)。2年生から箱根駅伝に出場しており、いずれも区間順位一桁で繋いできた井手選手。今回も各校のエースがエントリーされた2区でも、1区から良い流れを崩すことなく3位集団につけた。後方から迫ってくる他校の留学生選手に翻弄されることなく、安定した走りを続けた井手選手は区間記録日本人5位という好記録を出し、チームを7位で3区に襷を繋いだ。

【3区】

3区は、昨年7区で快走を見せた川口慧選手(人間科学部3年)。序盤では1区、2区の良い流れに乗り、単走でもペースを落とすことなく走った川口選手。後方から常連校が立て続けに追い上げてくる中、終盤も何とか食らいつき区間10位の走りで、チームを9位で4区に襷を繋いだ。

【4区】

4区で襷を受け取ったのは前回大会1区に起用されていた西方大珠選手(人間科学部3年)。序盤では区間4位の積極的な走りを見せる。後半も粘り強い走りでチームの位置を変えることはなく、9位のまま5区へと襷を繋いだ。

【5区】

5区に起用されたのは主将の北﨑拓矢選手(経済学部4年)。前回大会の雪辱を果たすために今回は箱根駅伝の最大の難所である5区に挑んだ。シード権内である順位を落とすわけにはいかないため必死の走りを見せ、順位を1つあげ、主将としての役目を果たした。区間11位、総合8位で往路のフィニッシュとなった。

  • 競技人生のすべてをぶつけた井手選手と3区で粘りの走りを見せた川口選手
競技人生のすべてをぶつけた井手選手と3区で粘りの走りを見せた川口選手
  • 往路8位でフィニッシュした北﨑選手往路8位でフィニッシュした北﨑選手

【6区】

9秒前を走る大学を追いかける形で往路のスタートラインに立ったのは、箱根駅伝初出走の宇津野篤選手(人間科学部1年)。最初の上りを区間一桁で走り、その勢いを保ったまま下りを疾走した。初出場とは思えない安定した走りで前を行く2校をかわし、総合6位で7区に襷を繋いだ。

【7区】

箱根駅伝初出走の落合葵斗選手(人間科学部3年)。前後1分半に10校近くがひしめくシード争いの中、序盤から自分らしい走りができず、なかなかペースが上がらない苦しい状態でのレースとなった。後ろから迫る他大学のペースに付いて行けず、順位を4つ下げる苦しい初出場となってしまった。

【8区】

今年で3年連続8区を出走した安田響選手(人間科学部3年)。序盤から積極的な走りを見せ、前を走る大学を猛追した。遊行寺の坂で一気に追いつくも足にアクシデントが出てしまい、それ以降ペースを上げることができなくなってしまった。前を走る他大学との差が開いてしまったが、粘りの走りで順位を保ったまま襷を9区へと繋いだ。

【9区】

箱根駅伝初出走の高橋銀河選手(人間科学部1年)。戸塚中継所を力強くスタートしていったが、箱根駅伝のプレッシャーからか5㎞地点を超えてから一気にペースが落ちたしまった。復路エース区間の重責に、自分の持っている力を十分に発揮することができず、順位を4つ下げてしまった。

【10区】

同級生から襷を受け取り走り出した、箱根駅伝初出走の佐々木亮輔選手(人間科学部1年)。同級生の雪辱を晴らすべく、序盤から積極的な走りで前を走る大学を追い抜くと、中盤では区間賞と15秒差で更に前を追いかけた。さすがに2分前を行く12位には追い付けなかったものの、最後まであきらめない区間2位の走りで順位を1つ上げる快走を見せ、総合13位でフィニッシュとなった。


残念ながら4年ぶりのシード権を獲得することはできなかったが、次年度へつながる実りのある大会となった第97回大会は、往路8位、復路14位、総合13位で幕を閉じた。

  • 6位まで順位を押し上げた宇津野選手と悔しいデビュー戦となった落合選手6位まで順位を押し上げた宇津野選手と悔しいデビュー戦となった落合選手
  • 山田主務、区間2位の走りを見せた佐々木選手、北﨑選手山田主務、区間2位の走りを見せた佐々木選手、北﨑選手

選手コメント

1区 呑村 大樹(人間科学部・3年)
シード権獲得まで惜しい結果になりましたが、着実に力を付けて来ている現状を実感できました。各区間で多くの挑戦する機会に恵まれた経験値の高い大会となりました。来年の箱根駅伝では一切のミスなく、全員が本領発揮出来るようなチームを作っていきたいと思います。応援ありがとうございました。予選会から始まりますが、今後とも応援よろしくお願いします。

2区 井手 孝一(人間科学部・4年)
今回の箱根駅伝の応援ありがとうございました。2区を走らせてもらい、地元の力をもらい走ることができました。最後の箱根駅伝となりましたが、1区の良い流れを崩すことなく走ることができたので良かったです。今回の箱根駅伝で、これからの神大に大きな成長のチャンスを得られたと思いますので、今後も神奈川大学の応援をよろしくお願いします。

3区 川口 慧(人間科学部・3年)
応援ありがとうございました。1区2区のいい流れをつなげることができず、個人としてもチームとしても悔しい結果となりました。シードまであと少し届かなかったという結果をチーム全体で重く受けとめ、来年は上位争いに絡める力をつけていきたいと思います。

4区 西方 大珠(人間科学部・3年)
2日間応援ありがとうございました。今回シードを逃したのは自分が4区で役割を果たせなかったからだと思います。悔しいです。今年はシードに手の届きそうなところまでいきました。もちろん取れなければ意味はありませんが、落ち込んでいる暇はありません。来年、必ずシード取ります。引き続き神奈川大学の応援をよろしくお願い致します。

5区 北﨑 拓矢(経済学部・4年)
大学最後の駅伝は、目標に届くことはできませんでしたが、下級生は明確な課題が上がったと思います。来年はこの経験を生かし課題を克服して欲しいと思います。最後に神奈川大学の主将ができて良い経験ができました。今まで応援していただきありがとうございました。これからの神奈川大学もよろしくお願いします。

6区 宇津野 篤(人間科学部・1年)
応援ありがとうございました。最低限、役割を果たすことができました。来年に向けて、また1年間頑張ります。今後も応援よろしくお願いします。

7区 落合 葵斗(人間科学部・3年)
このような状況の中、箱根駅伝を開催していただきありがとうございました。箱根駅伝デビュー戦は自分の思うような走りが出来ず、チームに迷惑をかけてしまう形になったので、来年はこの経験を活かして必ずリベンジします。応援ありがとうございました。

8区 安田 響(人間科学部・3年)
まず、今回の箱根駅伝開催に携わってくださった方々に感謝申し上げます。自分自身の走りに集中して最初から攻めましたが、後半に力尽きて離されてしまったことが悔しいです。去年よりタイムは良いので、さらなる飛躍に向けてラストイヤーを駆け抜けます。応援ありがとうございました。

9区 高橋 銀河(経済学部・1年)
沢山の応援ありがとうございました。不甲斐ない走りとなり、すごく悔しい結果になりました。この悔しさを忘れず、来年はチームに流れを作る走りができるように頑張ります。今度ともよろしくお願いします。

10区 佐々木 亮輔(人間科学部・1年)
今回はこのような状況の中、応援ありがとうございました。襷をもらってから自分のペースで押していく事ができ、積極的な走りができたと思います。来年はシード権獲得に貢献する走りができるように練習を行っていきます。

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