2025年5月24日（土）にレモンガススタジアム平塚において、秩父宮賜杯第57回全日本大学駅伝対校選手権大会関東学生陸上競技連盟推薦校選考会が行われました。

この選考会は、11月に行われる本大会の出場推薦校を関東学連が選考するものであり、各校8名の選手が2名ずつ4組に分かれて10000mを走り、総合タイムで上位7校を決定するものです。

1組目には新妻玲旺選手(3年)と平川瑠星選手(3年)が出場。気温は20℃・湿度は74％と、今大会が例年より1か月前倒ししたことが幸いし走りやすい気温でのスタートとなった。レースは、2大学が1歩前を走り、そのほかの大学が集団で続く展開となった。新妻選手は、集団の前方からレースを進め、はじめから力強い走りを見せた。平川選手は大学初の主要大会出場となったが、新妻選手に食らいついていこうとする強い意志が見えた。3000m過ぎから、平川選手が新妻選手に追いつき、8000m付近で両選手はラストパートをかけはじめる。ラスト１周で前の集団に離されはしたが、新妻選手が14着で29分11秒、平川選手が15着で29分13秒でのゴールとなり、1組目終了時はボーダーラインである総合7位でのスタートとなった。

2組目には、花井創選手（3年）と近藤大智選手（2年）が出走。序盤はスローペースで、外国人選手が引っ張る集団と後方の集団の2つの集団となりレースが始まった。互いに牽制し合う中、花井選手と近藤選手は慎重に第2集団の後方からレースを進め、各選手の動きを観察していた。その後、先頭集団のペースが上がり、第2集団も縦長へと変化したが両選手ともに冷静に対応していた。しかし、7000m以降から近藤選手が徐々に集団からこぼれ落ちてしまい、ペースが上がらず苦しい展開となった。その様子に気が付いた花井選手が一気にペースを上げ、果敢に集団から抜け出し前を追った。その後もペースを落とすことなく攻め続け、7着の29分24秒31でゴールに飛び込んだ。近藤選手も苦しい走りとなったが全力を尽くし、29着の29分53秒01でゴールイン。2組目終了時点で総合6位という、一組目からの流れを途切れさせることなく3組目につないだ。

3組目には、髙潮瑛選手(4年)と三原涼雅選手(3年)が出場。各選手が揺さぶり合う展開が予想される中、3000m過ぎ付近で集団が縦長になり2つの集団に分かれる。髙潮選手は先頭集団の前の方に位置を保っているが、三原選手はペースを上げることができず、先頭集団から離されてしまう。7000m過ぎで髙潮選手は先頭集団から離れ、8000m付近では先頭集団はペースが上がりさらに縦長になる。遅れをとった両選手はラストスパートで力を出し切れず、結果は髙潮選手が20着で29分20秒、三原選手は28着で29分34秒。2組目終了時点では総合順位6位だったが、3組目終了後は総合9位、7位とは約1分の差で4組目に託す形となった。

最終組である4組目に出場したのは酒井健成選手（4年）と宮本陽叶選手（3年）。これまで走った選手たちの健闘により、3組目終了時点で総合9位となり迎えたこのレースは、1分差を追撃する大事な一戦となった。スタートの合図と共に、留学生選手がハイペースで引っ張り、数名の日本人選手が先頭集団に食らいつく形で、レースは先頭集団と日本人グループに二分された。酒井選手は日本人グループの前方、宮本選手は最後尾で様子を見ながらレースを展開。5000m手前まで、集団に大きな変化が見られないままレースが進んだが、5000ｍ以降宮本選手は集団から遅れを取り始めた。一方、酒井選手は集団の中盤でペースを乱すことなくレースを続けていたが、徐々に遅れをとる形となった。両選手ともに苦しい走りとなったが4年生として最終組を任された責任を果たすべく全力を尽くし、酒井選手は28分53秒08の26着でゴールイン。宮本選手も29分13秒96の34着でゴールした。

総合成績は第9位となり、全日本大学駅伝本大会の出場権を得られなかった。出場圏内となる7位との差は約1分22秒と大きく離される結果となり、今後に向けて多くの課題が見つかった大会となった。

大学関係者や保護者をはじめ、たくさんの関係者の皆様にご声援をいただきました。ありがとうございました。

【掲載画像はすべて神奈川大学撮影】