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Spirits 神大駅伝チームの精神

『チーム力を高める』のは部員たち。この精神文化が神大の証『チーム力を高める』のは部員たち。
この精神文化が神大の証

神大駅伝チームでは、選手たち一人ひとりが「何をすべきか」「どのようにして“チーム力”を高めるか」を徹底的に考え、それを実践している。駅伝は部員全員で取り組むものであるという精神文化を受け継ぎ、箱根駅伝でのさらなる高みを目指す。

監督 大後 栄治

駅伝という競技を戦うためには“戦力”と“チーム力”という2つの要素が絶対に必要です。
“戦力”の構築は、部長や監督、コーチなど指導者の仕事で、優秀な選手を揃え、効果的な練習メニューやトレーニング方法を示し、そしてレースにおける戦略をしっかりと組み上げていきます。
一方、“チーム力”に関しては、主将や主務など学生を中心に考えさせ、私自身があまり前面に出ないようにしています。

“チーム力”には、グループダイナミクス(集団力学)※が大きく関わってきます。私は常々、学生たちに「グループダイナミクスは、足し算ではなく掛け算だよ」と説明しています。掛け算の係数をプラスにすることが大切なのです。数ある大学の中から神大を選び、陸上部(駅伝チーム)に入り、縁があって仲間になったのだから、その集団の中で、大会のエントリーメンバーもそれ以外の選手も、部員全員の一人ひとりが「何をすべきか」「どのようにして“チーム力”を高めるか」を考え、答えを出すことが重要なのです。

監督やコーチからやらされるのではなく、自分たちで自主性をもって取り組むことで、様々な経験を積み、部員たちは成長していきますので、チームカラーは、指導者の色に染まるのではなく、その時の主将やマネージャーたちのカラーであって欲しいと考えています。これこそが、神大駅伝チームの精神といっても差し支えないでしょう。
駅伝という競技は、チームに一人か二人、エースがいたとしても、その他の選手が襷をつなげなければ勝つことができません。
箱根駅伝であれば、50人近くの部員のうち選手として登録されるのは16人で、その内実際にレースを走れるのはわずか10人です。部員たちはみな、箱根駅伝で走ることを目標に本学に入学し、寮で集団生活を送りながら、昼間はきちんと授業を受け、早朝・夕方そして夜間と練習に日々励んでいます。みな本当に陸上漬けの毎日を過ごしているんです。だから、箱根駅伝を走れない部員たちの心の中には、なんらかの葛藤が当然生じていると思います。
しかし、本学駅伝チームの部員たちには、選手以外のマネージャーなども含め、『駅伝は部員全員で行うものであり、決してエントリーメンバーだけで戦うものではない』という精神文化を代々受け継いでいます。この精神文化が守られる限り、神大駅伝チームはさらに進化できると私は信じています。

※グループダイナミクス(集団力学)・・・日本語では集団力学といい、グループの仲間同士で起こる相互作用や動きの事で、誰に強制されることなく集団内で励ましや助言などが自然に起こる心理をいう。

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